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【感想】舞台『憂国のモリアーティ』【1/19・東京前楽】

 

はじめに

今日はジャンプSQで連載中の漫画「憂国のモリアーティ」を原作とする舞台「モリステ」こと「憂国のモリアーティ」を観てきました。

 

 

どのような作品かというのはこちらをご覧ください。

 

officeendless.com

 

原作サイトでは試し読みも出来ます。よかったらどうぞ。

jumpsq.shueisha.co.jp

 

19世紀ロンドンを舞台にシャーロック・ホームズの宿敵である犯罪卿、ジェームズ・モリアーティが「悪を裁くための巨悪」、すなわち悪を裁くための手段として犯罪を行っていたら……というお話です。

ifや二次創作的な部分も大きいので、聖典とは開きがありますが、それはそれで面白いというかシャーロック・ホームズシリーズにはたくさん派生本があるのでその一つだと思えば納得できるかと思います。

私はシャーロック・ホームズの家に押しかけるぐらいには好きですが、聖典のファンならわかる要素なども多く、漫画自体も相当面白いです。

 

そんなわけで観に行った今作。

ミュージカル化されているのは知っていましたが、そちらは観ていないので漫画を読んだ上で今作、舞台版を観ての感想になります。

 

いつもながらネタバレ満載です。よろしければどうぞ。

 

感想

キャスト

  • 座長荒牧慶彦最高。頼もしいし安定感が違う。
  • 長物、仕込み剣捌きがお手の物。武器持たせたら無敵。
  • たまに素のまっきーで笑ってたり、とにかく余裕がある。とても自然体。
  • 狂気的な笑みが似合うのは顔がいいから。何より確かな演技力があるから。
  • 美しいのに底の知れない恐ろしさ、冷ややかさを感じさせる表情が見事。
  • それにしてもやっぱり顔がいい。
  • 声優経験したりする中で声の使い方がどんどん良くなってる。
  • 表情が見えないシーンで声だけでも芝居出来るのがいい
  • ある意味わかりやすく、いい意味でまっきーらしいお芝居なので見ていて不安がないし、キャラを演じることに慣れてる人の芝居。大好きです。

 

  • 挨拶ふざけっぱなしで前楽のゆっっるいのめっちゃいい。楽しかった。
  • アンサンブルの瑛くんは他作品とかポケモンオタクで知ってるので面白すぎてヤバいぞ大好きだ、顔がいいな
  • 北村くん(ホームズ)は原作のワイルドさとか男前な感じをそのまま体現していたのに原作以上に色気があって、2.5ならではのキャストの持ち味が出ていたと思う
  • ホームズとワトソンがハドソンさんとアイリーンに振り回されるのめちゃめちゃ聖典通りというか女性に弱い2人なのが愛おしくなるしやり取りがマンネリ化するのが緩和されてよかった
  • ジョン(松井勇歩くん)、めちゃめちゃ転がされてるし大丈夫!?!って感じだけど原作以上に三枚目でむしろ愛おしくなる
  • やっぱり脱いだ君沢くん(モラン大佐)、身体が良すぎるなんだあれ色気の暴力
  • 銀河くん(フレッド)しれっと女装してたなんだあれめっちゃ綺麗じゃんほっっっっそいし。五虎退くんの頃から思ってたけど声が特徴的なのと儚げな雰囲気が唯一無二。これからが本当に楽しみな役者さん。
  • アイリーンかっっっっっっこいいし綺麗。大好き。素敵なお姉さん。次は是非男装の麗人としてボンドの殺陣が見たいですお願いします。
  • アルバートお兄様(せてぃ)かっこいいというか原作まんま。これが2.5次元の凄さ。キャラがそこにいる感じ。威厳があるのに好奇心をなくさないような無邪気さが見えて解釈の一致
  • ルイスくん(糸川くん)の美人さも原作のイメージ通りでルイスくん大好きなオタクとしては満点です。とにかく綺麗。淡々と冷たそうな雰囲気を出しつつ本当は兄が大好きないい弟を演じきっていたのでお芝居の傾向としてはとても好き、しかも最後のあいさつでいじられまくるのも可愛すぎてどうにかなりそう
  • アンサンブルの女性ダンサーたちがバレエ系の人だったのかとにかくクオリティが高い
  • アンサンブルが全体的にレベル高いのでモブじゃないと思う、あれは役付き
  • 続編やるなら全キャスト続投してくださいお願いします

全体の印象

  • 全体としては漫画を上手くまとめてて、アイリーンがボンドとしてMI6に所属するまでを個人の見せ場を作りつつダイジェストにしている感じ
  • ダンサー多数起用で場を華やかに見せたり、アンサンブルと見せかけてかなり経験のある俳優を使っていたり、出し惜しみしない所が良かった
  • ただ、原作未履修の人には伝わりにくいところもあるし、努力しているのは見て取れたけどあくまで原作を読んだ上で楽しめる作品のような気もする
  • プロジェクションマッピングと舞台装置をフル活用してるのもいい
  • 出し惜しみしない、妥協せずに漫画の世界観を立ち上げるのが上手い
  • どこまでも漫画 憂国のモリアーティを舞台化した作品で、原作をとても大事にしてくれてるのがわかった
  • 下手にオリジナリティを出そうとしたり、アニメにありがちなアニオリ展開みたいなまとめ方はせず、原作通り進めることで今後続けられるように作っているのも正解だったと思う
  • オリキャラも出さないしとにかく原作へのリスペクトが感じられた、他の舞台は見習え!!!!!!
  • 女性陣も魅力的だったし彼女たちもかっこよさとか明るさとか、原作通りのイメージで存在してて見てて憧れられるような立ち姿だった
  • 惜しいのは子供が誘拐される事件のシーン。残虐だから避けたのもあると思うけどフレッドのためにはもっと掘り下げてもいい内容。でも深くやらないことでウィリアムの手腕にスポットを当てたままブレずに進めたし、舞台の尺なら妥当なのかもしれない。
  • ルイスとの距離感、兄弟の関係性はきちんと描いていたのでよかったかと。あれは省いたらだめなので。そういう大事なところは取りこぼさず、伝わるようにしてたのが原作ファンとしても好感度が高い。

 

原作ファンと言うかこれ見に行くから原作読むぞ、って買ったらハマってしまったんですけどね。

 

とにかく原作を読んでから見に行くべき作品だとは思います。

もちろん、未読でもわかりやすいように極限まで努力してダイジェスト化していて、変なオリジナル要素も加えず漫画そのままに舞台化したという完璧な例だと思います。

 

3時間近くある長丁場なので1日2公演やってるのが凄いくらい。

 

どのキャストも信頼できる素晴らしい俳優さんで、西田さん演出の作品も好みに合うことがわかったので良かったという次第です。

 

特に書きたいことはないんですが、漫画を読み、この舞台を見て、アニメまで観ていただけたら……というすっかりファンになってしまったシャーロキアンの独り言でした。

では。また。

 

今月はこれで一旦現場は終わりですが、あとLVと2月1日のDECADANCE楽日があるのでそれも楽しみにしつつ。

あ、やっぱり西田さんだ……しかも同会場(EXシアター六本木)

 

とりあえずいい作品だと思います。楽しかったです。

では。

 

 

 

憂国のモリアーティ 11 (ジャンプコミックス)

憂国のモリアーティ 11 (ジャンプコミックス)