【感想】宝塚歌劇 月組公演『グレート・ギャツビー』【東京・10/8 夜】
ご縁あって、初めて「宝塚」の公演に行くことが叶いました。
普段は向かいのシアタークリエに行くことが多いので、まさかお向かいの東京宝塚劇場に伺うことになるとは……。
夢みたいです。
というわけで、いつも通り感想を。
一応この先は作品の内容や演出にも触れるため、ご理解の上ご覧下さい。
Twitterまとめ
連れて行ってもらいました。
— 江戸川 櫻 (@edgarsakura) 2022年10月8日
宝塚は実は初めてでしたが何もかも凄かったとしか言えないです。
またブログ書きます、多分。 pic.twitter.com/xWAqaAEAd9
世の中、まだ知らなくて面白いことが多すぎる
— 江戸川 櫻 (@edgarsakura) 2022年10月8日
感想
帝劇やその他の東宝系舞台を見慣れていても、やっぱりそれとは全く違う迫力、スケール感に圧倒されました。
まず板の上の人間の数が多い!!
横に広い劇場というのもありますが、メインステージはもちろんのこと、舞台袖から銀橋まで出演者で目一杯埋まるというのは圧巻です。
また、同じ小池修一郎さんの作品は以前観たことがあるものの、そちらは宝塚とはあまり関係のないものだったこともあり、あまり口に合わなかったのですが、小池さんの演出は宝塚の世界観にこそ相応しいものなんだということもよくわかりました。
いい意味でのコテコテ感があって、華やかなセット、宝塚らしいお芝居、音楽に合うものでした。
「グレート・ギャツビー」の小説は読んだことがなかったのですが、2時間ほどで大まかなストーリーや時代背景が把握できるほどわかりやすくまとまっていたのも良かったです。
登場人物は多い方だと思うのですが、それでもキャラクターの立場ごとに毛色の違う楽曲が用意されていて、古典作品だからと身構える間もなく、物語に引き込まれるのはミュージカルとしても非常に完成度が高く、どこをとっても本当に隙のない作品でした。
あまり出演者さんたちのことは存じ上げていなかったのですが、男役の方を見ていると全員が同性(女性)とは知っていてもそれが信じがたいほどカッコよかったり、ダンディだったり、ワイルドだったりしたのが衝撃的でした。
トップスターの月城さんは本当にオーラがあり、就任から1年も経っていないと知ったときは本当に驚きました。
何か1つ尖ったところがあって目立つ方というよりは、全体的にバランスよく「巧い」方で、見せ場になるようなところでの立ち居振る舞いが美しく、まさに「絵になる」美しさやかっこよさを持った方でした。
また、デイジー役の海乃さんは歌が本当に上手い方のようで、台詞の時とはまた違った高い音域を歌いこなしているのも印象的でした。
個性的なキャラクターも多く、例えば専科のお二人(英真さん、輝月さん)は歩き方や話し方まで「おじさん」そのもので、若い方からベテランまで揃っている劇団の層の厚さがなせる技でもあると感じました。
フィナーレの大階段や羽根、シャンシャンといった宝塚を象徴するものの数々に「教科書で見たやつだ!!!」という感じでテンションが上がりました。
トップスターとそれに次ぐスターの方たちが羽根を背負ってくるのはやっぱりすごく美しくて、宝塚を見ているという実感を噛みしめることが出来ました
特に羽根を背負ったまま挨拶をしたり、お辞儀をしたりするのは本当にびっくりでした。
あのままお辞儀が出来る筋力(?)とは一体……。
きっと重いだろうにそれを微塵も感じさせず、元々着いてますよと言わんばかりに馴染んでいるのも流石でした。
あとは畑違いのオタクとして一番驚いたのは、パンフレットの豪華さ。
1000円ポッキリでキャスト紹介、ポートレート、場面ごとの出演者一覧、各曲の歌詞とパート分けなど、観客が知りたい情報が全部載ってるのは本当にすごいことだと思います。
確かに紙の質などは一般的な雑誌のようなツルツルとしたもので、ソフトカバーというやや簡易的な作りにはなっていますが、毎回買うならむしろこの方が良く、その分内容にコストをかけられているように見受けられました。
福利厚生の手厚さが羨ましい。
それと、ここからは少し個人的な感慨。
阪急沿線にゆかりがあるので大劇場のほうは近くに行ったついでに何度か立ち寄ったことがあるのですが、ビルとして建っている東京の劇場にも同じような大階段があるのは驚きました。
あとは私が観劇を趣味にする上で多大な影響を受けたミュージカルアニメ「スタミュ」は宝塚歌劇の男性版といったふうな感じだったので、今更ながらその作品への解像度も上がりました。
特に、メインキャラクター5人の名前には宝塚歌劇の各組の名称が1文字ずつ入っているのですが、推しは「月」の名を持つキャラクターだったので、初めて見たのが「月組」公演なのもなんだか不思議なご縁を感じました。
(トップスターの方のお名前も少しだけ推しのキャラクターと語感が似ていたり)
また何か機会があれば観に行きたいと思います。
やっぱりいつか大劇場でベルばらが見たい!!!!!!!
ではまた。