Stellar Interlude

The show must go on！

【感想】ミュージカル『刀剣乱舞』〜江水散花雪〜【3/10・昼&夜】

舞台･ミュージカル 刀剣乱舞 刀ミュ

刀ミュ「江水散花雪」、ようやく観劇してきました。

 

間もなく千秋楽ですが念のためお知らせです。

この先ネタバレを含みますのでご理解の上ご覧下さい。

 

 

 

感想

 

日替わりメモ

昼公演

兼さんの呼び方：「かね・さんじゅうろう」→肥前「さんじゅうろう……？」

拍手：大包平「俺はここから一歩も動かん！」→兼さんに「たくさん練習したもんな」と暴露される

カテコひとこと（兼さんのターン）外は寒ぃから気ぃつけて帰れよ！

 

夜公演

拍手：「かねごん」→肥前（ツボにはまってしまい笑いをこらえながら捌ける、兼さんソロに入るまでにめちゃくちゃ溜める）

カテコひとこと（兼さんのターン）じゃあな！またな！

 

Twitterまとめ

 

兼さんの女というか新撰組の女なんですが小竜くんの夢女になって帰ってきました。

刀ミュって怖いね！（いつものこと）

 

感想

今作はまさかの最初から「詰んで」ます。

吉田松陰と井伊直弼が出会い、吉田松陰が井伊直弼に召し抱えられる歴史となってしまったことで、幕末の動乱も明治維新も起きず、大政奉還がなされてしまう歴史の目撃者となる大包平、小竜景光、南泉一文字。

着実に歴史改変が進んでいるにもかかわらず、なすすべもない3人。

それは後からやってくる本丸の古株、山姥切国広の狙いである「放棄された世界」を見せることで、、、、という。

 

ざっくり言うと、不測の事態により歴史改変がうまくいってしまった世界で刀剣男士たちがその崩壊を見届け、命からがら脱出するという筋書き。

本公演ではありますが、大きな物語に動きがあるというよりは、今後の伏線となる立ち位置の作品かなと思いました。

それでも本当に面白かったです。

 

ここからはキャラごとに。

 

和泉守兼定（極）

兼さんの極！！！！！！！！！！！！SUKI！！！！！！！！

本編登場するのは他のキャラより遅いんですが、登場シーンが泣くほどかっこいい。

ステージが真っ青に照らされてゲームの帰還演出さながら颯爽登場。

そして元主である土方さんへの思いを歌ったソロの多さよ。

涙なしでは見られません。

 

それでも本当に「かっこよくて最先端」そんな彼の矜持を感じられる作品でした。

 

2部ソロでは色気たっぷりに失恋ソングを歌い上げ、、、私は死にました。

 

大包平

かっこいい！！！！爽やか！！！！！！！男前！！！！

1部では他の面々から「お前はそのままでいい」と言われるピュアで真っ直ぐで誠実で優しくて強くて生真面目で一本気な「大包平らしさ」全開で最高でした。

 

世界が放棄されて人間たちが狂ってしまったあとでもなかなか人を斬ることが出来ず、葛藤して、それでも状況を理解して「こうするしかない」とわかったら納得出来ないなりにも使命を果たすところは本当に大包平のイメージ通りでした。

2部では熱く高貴な男に相応しく、どの曲も全力で、それでいて色気が溢れていて、本当に底の知れない男だなとも思いました。

客降り復活したら何してくれるのかが一番未知数で気になります。

 

小竜景光

ノーマークだったのですが、見事に沼に落ちました。

今回は演者さんの故障により本編は声のみで動きは兵藤さんが務める黒い小竜「影」光なのですが、どちらも本当に格好良くて息ぴったりで、まさに刀の「影打」のようでした。

そんな演出変更もありましたが、2部ではかなりしんどそうに見えましたがそれでも小竜景光として爽やかで甘くて色気たっぷりで儚げな笑顔を振りまいていたのが印象的でした。

 

あの顔であの声であの衣装であんなニコニコされたら惚れちゃうな。惚れちゃった、、、

あ

また、今作を見ると小竜くんは幕末の動乱と明治の新しい日本の両方を、政治の中枢に近い場所から見てきたんだなということも実感させられます。

刀としてたくさんの主を巡ってきたとはいいますが、今回はなかでも井伊直弼から明治天皇という幕末、維新の世において政治的な意味で重要な役割を果たした人の側に居た経験から編成されたんだろうなと。

 

何よりも小竜くんに対して自由気ままな風来坊というイメージしか持っていなかったので、敵に追い込まれたときに真っ先に罠を疑ったり、あえて元主の側を離れて反対の立場の人物の側にに立って別の角度から物事を見ようとしたりするなど、とにかく頭が切れるキャラクターとして描かれていたのが最大の沼落ちポイントでした。

 

彼について詳しくなかったので悪気なく本当にそういうイメージがなくて、元主たちが戦や政治で天才的な活躍をしていたことを実感させられるというか、彼自身もそうであるからこそ自分の拠り所を探して旅をしようとするのかなとも思ったり。

小竜くんのことがとにかく好きになって、もっと知りたくなりました。

 

山姥切国広先輩

何があったのかじっくり聞かせて！！！！！！！！誰が折れたんです？？？？

大包平のメンターで過去になんか傷がある山姥切国広先輩。

副業のバリエーションがすごい。

傘を張りわらじを編み浮世絵を印刷して売りさばき、一財産築いて兼さんと南泉にカツアゲされるところまでの流れも美しい（？）

 

途中まで本当に何を考えているのかわからないような扱いですが、その裏には深い後悔があって。

大包平に隊長のあるべき姿を教えようとするも、すんでの所で仲間に助けられ、そして後輩であるはずの大包平に「言葉にしなければわからない」と叱責されるまんばちゃん、、、

不器用ながらも主のため、仲間のためを思う熱いところと、ある種の諦観の混じったやさぐれっぷりが絶妙。

ライブではお待ちかねの半袖パーカー。

しっとりとしたバラードが得意なのは想定内でしたが、あんなにオラついた顔もしてくれるとは、、、

極になったらどうなっちゃうんだろう。末恐ろしい。

 

南泉一文字

唯一の癒やし。

真っ直ぐでポジティブで、歴史改変に対しても「たくさんの人が犠牲になったありのままの歴史」よりも「誰も死ななかった改変された歴史」が続くことのほうがずっといいことだ、と一点の曇りもない笑顔で言う、そんな優しいところがにゃんせんらしくて、それでも最後までなすべきことから逃げずに自分の任務に向き合うところは刀剣男士のあるべき姿でした。

にゃんせんだけが「おっさん（井伊直弼）」と吉田松陰が出会って歴史が変わったことの意味をなかなか飲み込めなくて、「人が死なないならそのほうがいいじゃん」とあっけらかんというその感性はなくさないで欲しいなとよくわからない気持ちにもなりました。

身軽でしなやかで、猫のようにひょいひょいとなんでもこなす動きはライブパートにも反映されていて、小竜とのユニット曲では見事なハイジャンプを披露。

これからも明るくて爽やかで、元気いっぱいな君でいて、、

 

 

肥前忠広

また肥前忠広が岡田以蔵と戦ってる〜〜〜〜〜〜〜！！！！！！！

冒頭の出会いがあったせいで岡田以蔵が訛りを捨てて品行方正な共通語を使って「人を斬ってなんになるんですか」「学問をやりなさい、そうすれば今は日本の中で争っている場合ではないとわかるはずです」なんて言うんですからもう、ショックで、なんもいえない。

肥前くんも「あんたがそれを言うんじゃない」って言い返すんですけどそれすらも涙声で、「どうして」というやるせなさがにじんでいるのがしんどかったです。

なんかこう、肥前くん周りを見ているとすごく刀ステっぽいというか、勿論刀ステが先に文久土佐をやったというのもあるんですが、しんどさのベクトルが刀ステと同じ。

勘弁してくれ。

2部ではバチバチに踊れるところと美しい背筋を披露してくれます。

大包平との曲は開場が真っ赤になるのも壮観。

ビジュアルは勿論ですが、とにかく身軽に動けるところが肥前そのもので、ライブを顔に出さずともしっかり楽しそうにやるところも肥前らしいなと思いました。

客降り復活したら斬りまくってくれそう。

 

 

 

他にも色々と語りたいことはあるのですが、多忙を極めておりますのでひとまずこの辺で失礼します。

また映像として出てからでもゆっくり考えたいなとも思います。