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【感想】舞台『刀剣乱舞』无伝 夕紅の士 -大坂夏の陣-【4/17・夜】

 ※いつも通りネタバレを含む内容になります。ご了承の上ご覧ください。

 

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あらすじ

ここまでの流れは冬の陣の記事参照。

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色々ありましたが、冬の陣は真田信繁(幸村)が自ら死を選んだために改変の危機にさらされることに。

その調査および歴史の軌道修正のために政府から遣わされた真田ゆかりの刀剣男士2振のうち、大千鳥十文字槍が相方である泛塵の提案により信繁に成り代わったところから今回の夏の陣に繋がります。

信繁に成り代わったはいいもの、豊臣秀頼と彼の母・高台院率いる「真田十勇士」たちによってその正体を看破され、真田十勇士たちは「俺たちに近い存在(=逸話による顕現)」だから気づいたと指摘します。

実際、大千鳥十文字槍は同じ形状の刀の総称かつ逸話由来の顕現であることから、無名の侍と無銘の刀たちに信繁の死というきっかけが与えられ、さらに後世に伝わる物語の力がはたらいて「顕現」することとなった「真田十勇士」に近い存在であることは間違いないといえるでしょう。

一方、刀剣男士たち(部隊長・へし切長谷部)は冬の陣の顛末を把握した上で、夏の陣の調査にやってきていました。

城下町で骨喰がうっかり「徳川が勝つ」というような内容を口にしてしまったため、真田十勇士の快進撃に祝杯を上げる町人たちに喧嘩をふっかけられ、偶然そこにやってきた真田十勇士と戦うことに。

その間に大千鳥十文字槍が三日月宗近接触を図り、長谷部率いる部隊と政府顕現による2振の協力関係が結ばれ、大千鳥からは信繁に成り代わっていることを看破されたために追われる身となったあと、泛塵が行方不明になっていることや、三日月宗近の観測が任務として与えられていたことが明かされました。

その後、本来は夏の陣において存在しない「真田丸」があることや、そこを真田十勇士らが拠点にしていること、そして真田十勇士を率いている人物が高台院豊臣秀吉正室であり豊臣秀頼の義理の母、ねね様)であることが判明。

高台院三日月宗近の元主でもあることから、2人の間で取引が行われ、一時停戦へ。

停戦中に真田十勇士が刀剣男士をもてなすというくだりがあるのですが、ここは見た方がわかりやすいのでいったん割愛。

高台院は史実では京都にいるはずだった人物であるものの、黒田如水と会ったことで人の身ではなくなったため大坂の地に存在できていることや、歴史やその結末を大きく歪めるという考えではなく、あくまで自分と秀吉によって始まった「豊臣という物語」の結末を見届けることを望んでいるといい、すべてを見届けたあとで自分を斬って欲しいと三日月に依頼しています。

三日月宗近はそれを引き受け、その代わりに真田十勇士が刀剣男士と戦うことを許可するよう依頼します。これは、真田のために戦ったという物語の力によって顕現している真田十勇士にとって「真田のために戦う」ということは本能であり、刀剣男士が「歴史を守るために戦う」本能を持つことと同じだから、という理論。

停戦を解除したのち、改めて存分に戦うこととなりますが、同時に「異説・夏の陣」も開戦。

阿吽コンビと黒田如水が現れて長谷部に「もっと強くなれ」と言ったこと(長谷部は如水に気づいていない)や三日月宗近真田十勇士を倒したということはありましたが、それ以外の戦そのものは概ね史実通りに展開され、豊臣滅亡までが描かれて終わりました。

いつもよりしんどい成分は少なめですが、重要な設定は開示されていたのではないかなと思います。

例えば夏の陣を目指していた政府顕現コンビが冬の陣についてしまったのは真田信繁の死によって正史から夏の陣が分岐してしまったことが理由であるとか、刀剣男士の強さは物語由来であること、また真田十勇士のように無名の侍・無銘の刀であっても強力な物語を得ることで顕現する場合があること、何よりも「悲伝」が「陽伝」であったことは重要になるのではないかと思います。

パンフレットが手元に届いていないので、いったんそれを待ちたいとは思いますが……。

怖かったポイントがあるとすれば、大千鳥十文字槍が三日月宗近に対して「何も考えていないように見えて何もかもを見通している」「狂気」と評したことや、高台院三日月宗近を「誰のものにもならない刀」と評したこと、そして鶴丸が「この戦いに終わりがないとして、どうしたら狂わずにいられる?」と問いかけたことに対して「本丸があるから大丈夫」というようなことを答えたことなどが挙げられます。

 

感想

とにかく回る。よく回る。

スクリーンもめちゃくちゃ使う。映像で見たらシュールかもしれないレベル。

1幕は普通に面白くて、2幕も納得というかある程度冷静に、俯瞰的に見れたのでそれほど感情を揺さぶられるような場面はなかった印象です。

キャストも皆経験値の高い人ばかりだったので、開幕1週間でも全く不安がなく、素晴らしい公演でした。

三日月の殺陣、気迫は圧巻。

鶴丸も軽やかに舞うような殺陣が美しく、飄々とした明るい振る舞いが鶴丸そのもの。

他も皆さん素晴らしくて、期待を裏切らないという言葉がぴったり。

細かく語るには1回では足りないと思うのでひとまず個々に書くことはしませんが、絶対に観に行った方が良いということだけは自信を持って言えます。

 

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